空き家改修をしてて空き家問題を思ふ

先日、兼ねてから修理したかった台所の水栓が直った。

物件を紹介してもらった当初からチョロチョロと水漏れをしており、直さなきゃなーと思い、ネットで調べてみたところDIYでやってる人が結構いる模様。身近な人に聞いてみても水栓の交換は簡単に出来るよという話。

いい機会だし、自分でやってみるかーということで必要な道具を揃えることに。

そんな大がかりな機材が必要という訳ではなく、専用のレンチとシールテープという保護材のようなものくらい。

いざやってみても、接続部分をくるくると回して外していくだけなのだが、途中まできて、外れるはずだった部品が上手く外れず、うんともすんとも行かない状況に陥る。

無理に力を入れすぎると水道管の元の方にダメージが行きそうで怖い。直感的にこれは素人では無理と感じ断念。結局業者に頼むことに。

後日、業者の方がきてくれて、いきさつを話すと、「やらないで正解」とのこと。水栓の交換は目視できないところでの手作業があったりして、プロであれば目で見ずとも手先の力加減がわかるが、素人はそれができないため、水道管を壊して大きな工事が必要になったりする場合もあるらしい。危なかったなぁ。

台所の他にも、風呂場の水栓も交換してもらう予定で、そちらは特に水漏れ等の不具合はなかったが、せっかくならということで一緒に交換。

そちらも自分で出来るか試みはしたのだが、台所以上にどこから手をつけたらいいのかわからなかったため早々に白旗をあげた。業者の方曰く、「こっちはさらに厄介」おもて面のパーツを回していると思ったら裏がくるくると回るような構造らしく、裏側で菅がねじ切れてしまうこともあると。こっちは手を出していたらお終いでしたねと言われゾッとする。

なんやかんや作業をしながら雑談をし、移住者であるとか農業をしているなんて話をしているうちにあっという間に夜に。

そしたら今度は別のアクシデントが。

風呂場で作業している最中に、浴室内の電気が切れてしまったのだ。業者の方は手元ライトを持参していたので作業に支障はなさそうだったが、申し訳ない状況。「電球が切れちゃったんでしょうかねぇ」と、おもむろに車から別の電球を持ってきていただき付け替えてもらうが、点灯せず。スイッチ部分の電気が点滅していることを伝えると、そこがダメになっているのかもしれないね、と風呂場の水栓の工事が終わるやいなや、電ドルでスイッチの解体を始める。ええー!電気とかも直せるんですかと聞くと、そんな専門的な工事はできないけどこのくらいなら出来るよと。

ただ流石にスイッチは持ち合わせていないとのことで、直し方を教えましょうかと言われ、ぜひ!ということで教わる。

この家はどれくらい住んでいないの?という質問に対し、3年くらいですかねと返答。

「それだと色んなところがダメになってるかもしれませんね。生活しているうちに色々不具合が出るかもしれませんよ。さっきのスイッチみたいに、使ってないとダメになる」

それを聞き少しショックを受ける。この辺の物件で3年って全然いい方なんだけどなぁ。

地方に蔓延っている空き家。どれほどのものが3年以内に入居者が決まるのであろうか・・・

いざ貸し出そうとした時に、電気ガス水道と言った最低限必要な環境が整っていない場合に、わざわざそれを自前で直してまで貸し出す家主がどれだけいるだろうか。

もしくは、借りる側がそういった最低限の整備を負担してまで借りるという借りる側というのもどれだけいるのだろうか。

そりゃー空き家が蔓延しちゃうわけだよなぁ。